向田邦子新春スペシャル「わが母の教えたまいし」
昭和12年秋。父を早くに亡くし、三姉妹と母だけの結城家に長女・祝子(**裕子)の婚約者・川島**(小林薫)が訪れる。祝子は婚約してから3年経つが、健康に自信がないことを理由に結婚を延期してきた。医師は全快と太鼓判を押すが、なぜか踏ん切りがつかない。また、三女・いさ子(曽根由加)は“自分はよその家の子なのでは”という妄想が強かった。亡き父の指は細かったが「自分の揺りかごをゆすってくれた男の指は日に焼けて太かった」と主張するのだ。 そんなある日、亡き父が面倒をみた元ヤクザの仙造(田村高廣)が1年ぶりに福島から上京することに。母・里子(加藤治子)は気のせいか少しはしゃいでいるように見えた…。