見世物小屋 ~旅の芸人・人間ポンプ一座~
今や全国で2つになってしまった「見世物小屋」。かつて各地の祭りの場に忽然と現われおどろおどろしい絵看板と巧みなコマシで不思議で怪しい、恐ろしくも珍しい、面白く物悲しい別世界へと引きずり込んで、未知の感覚に目覚めさせたあの懐かしい世界。この作品は最後の**芸のパフォーマーと呼ばれた「人間ポンプ」こと安田里美さんとその一座9人の「秩父夜祭り」興行を内側から記録した作品である。 飲んだ金魚を生きたまま釣って出す、飲んだ碁石を黒白分けて出すなど、想像を絶する芸で観客の視線をわしづかみにしてゆく。アルビノ<白子>で目の障害をもちながら67年間舞台に立ってきた安田里美さん(71)、妻春子さん(61)、客寄せの“たこ娘”をつとめる****者のフクちゃん、“ウシ娘”の名で4つから働いてきたナミちゃん他、「見世物小屋」には異形の人たちが集まっている。医者も法律も宗教も...