山北作業所
前年2000年に彫刻家の海老塚耕一さんの主に屋外に置かれている作品を撮影して、『極私的にEBIZUKA』を作った。そこでは海老塚さんの制作するところは撮らなかったので、昨年はその制作風景を撮影して、彫刻について考えてみたいと思った。 この作品では、大阪明治生命ビルに設置する彫刻とガラス作品の制作風景と設置の現場を映像で捉え、合わせて、海老塚さんの談話とわたしのナレーションとで、彫刻とは何かと考えたところが語られている。 海老塚さんは素材にこだわる人。海老塚さんの彫刻は、日常の中で日常を超えた視線を持つことで、素材の美しさを見つけだし、それが形に実現されたものとでもいったらいいだろうか。素材と出会い、それに働きかける場を、海老塚さんは「結界」という言葉で話してくれた。素材が持っている意味を引き出すために格闘する場、それは一つの作業であり、それをする場所...