恋愛特急
日劇の踊り子、雪子、エリ子、道子の三人は郊外のアパートの一部屋で共同生活をしながら未来の舞台スターを夢みている。毎日乗るバスの運転手江戸川金一は雪子が好きだが、気が弱いのではっきり云えない。一方、雪子は演出助手の小池を愛している。道子は十歳の時からバレーを習っているが芽が出ず、郷里の許婚駒吉は早く結婚したがっている。大スター熱海春江が、道子に腹を立て、馘にしてしまえと云ったのを聞いたエリ子は、憤慨してタンカを切るが、それがもとになって映画に引きぬかれた。小池が書いた雪子主演の台本「東京祭」は劇場で採用されたが、主役は熱海春江になった。失望した雪子を*めようと金一、小池と金一を愛している車掌タマ子とがドライヴに雪子を誘った。金一は雪子の恋人が小池だと知るが、夏祭りの音楽会に自分がクラリネットを吹くから唄ってくれと雪子に頼む。給料の賃上げを拒絶され、熱海...