都会の空の用心棒
速水八郎は西武ヘリポートの*縦士だ。中央アルプス竜神岳の遭難者を救助せよという指令を受けた。八郎は遭難者の叔父と名のる男を連れて飛び立った。通信室では、恋人のゆかりが見送っていた。現場に到着した八郎は、遭難者とその叔父を甲府の病院まで運んだ。翌日出勤すると、整備員にリッターの中から出てきたと、ネガフィルムを渡された。遭難者は死亡、一緒にいた男は東京へ帰ったという病院の報告だった。--浅沼興業の社長室では、社長の浅沼や、叔父と称して八郎のヘリコプターに同乗した男たちが、八郎の持っているフィルムを取戻す相談をしていた。久美子という女が八郎を訪ねてきた。遭難した男駿一の恋人だった。駿一は区役所の管理課で働いていたのだが、書類にある土地が浅沼興業に払い下げられることを知った。彼は不正な利得をむさぼる上層官吏を一掃するため契約書を写真に撮って証拠にしようとした...