北アルプス山岳救助隊・紫門一鬼 北アルプス雪山殺人迷路
穂高連峰に冬が訪れた。山岳救助隊涸沢分室は冬季閉鎖を迎え、柴門一鬼ら隊員たちは下山準備を始めていた。そこに行方不明者の捜索要請が入り、柴門たちは出動する。 行方不明者は好日山岳**属の稲岡誠一と辻井孝史の2名。 登山パーティは山岳会のメンバー7人で構成されていたが、行方不明の2人、リーダーの及川啓介、野上繁男、西野洋子の3人、そして吉村荘平、真中あゆみの2人の3班に別れて行動していた。救助隊と山岳会で捜索を開始するが、運良くテントに辿り着いた稲岡はその場で息を引き取り、辻井も雪山で遺体となって発見された。検死の結果、**性はなく「遭難死」と断定された。 下山の日、柴門は辻井の遺留品に撮影済フィルムがあったにもかかわらず、カメラがなかったことを思い出す。穂高北署の刑事・小室にそのことを伝えに行くと、辻井のフィルムはすでに現像されていて、その中に稲岡と辻...